2014年11月30日日曜日

ダンガンロンパ The Animation

スローペースで進めていた絶対絶望少女が
トロフィーも全部集めて、おまけコンプもして、
全モード優取ったので今更ながらダンロンアニメ感想。



一言で言いますと、

忙しい人の為のダンガンロンパ

これです。





そんなわけでダンガンロンパ The Animationを
見終わったので感想を書いてきたいと思います。

みんな思ってることだろうと思うのだけど、
あまりいいこと書いてません。注意。



ワンクール(13話)で尺が足りるのか?

原作ゲームをプレイした人は真っ先に同じことを思ったと思います。
結論から言うと足りませんでした。

たまに聞く話ですが、アニメから入ってきた人は
「え? 原作厨はちょっと怒りすぎなんじゃないの?」と言う意見も見かけます。

しかしながら原作ゲームをプレイした人は誰しも思っています。
「ここが面白かった」「ここが再現されたらいいなあ」
「アニメではゲームの○○の部分をどうアレンジするのだろう」

ところが実際には尺が足りないせいで、
「面白い」と思った部分がほぼカット。
アレンジする余裕も無し。見どころ部分にしてもカットの嵐。

それだけではまだ足りず、
恐らく中心に据えたいだろう学級裁判の内容も一部カット。
お陰でよく分からない展開になっている箇所も出てました。
葉隠くんも「そりゃねーべ」と言いたくなるでしょう。

むしろアレをよく13話に収めたなあ、という点くらいは
評価出来るかもしれませんが、それも面白さを出してこそ、ではありました。


成功してるP4Aとの比較

何故P4Aか。
同じ監督が手掛けているからです。

P4Aが面白いかどうかは個人差なので置いておいても、
客観的に見ても映画化までしたので実質成功したと言っていいでしょう。
最後にはP3の予告までやってしまうくらいです。

さてP4Aですが、こちらもアニメ化に当たって
カットされている部分があります。

そう、戦闘に関することですね。
レベル上げやペルソナ合体といった部分が無く、
魔法もそれっぽいだけで全て演出で表現されており、
これが成功しているわけです。

ゲームはプレイヤーから何かする必要がありますが、
アニメでは視聴者が出来ることはありません。
従ってそういったことに対する配慮もアニメ化では必要だったわけです。

P4Aでは主にコミュを中心に話を展開し、
主人公や周囲の友達の人間関係を掘り下げております。
これら絆を深めると戦闘能力が強化されるのはゲームも同じ。
戦闘はおまけみたいなものですが、しかし戦闘演出にも寄与しており、
ドラマ性を持たせるのにも成功しております。

次にダンガンロンパですが、
やはり中心は学級裁判になります。
あえて言うと、おしおきシーンも含めてですね。
そのおしおきですら、尺が短くなってますが。

さて、この学級裁判は乱暴に言うと
探偵ドラマでいう所の「推理→犯人当て」のパートです。
ではここにドラマ性を持たせるにはどうしたらいいのか?

当たり前ですが、推理までの手がかりを見つけたり、
その途中で登場人物の内情を知ったりします。
犯人の悲劇的な過去や、味方だと思っていた人の意外な行動などですね。

アニメを見れば分かりますが、そういうパートはほぼカット。
捜査パートなんて見せたいのか分からないレベルの速さで流れていきます。
当然、登場人物の掘り下げなとやっている尺などありません。
というか学級裁判ですら尺が足りずにカットされている部分が多数ありました。

ゲームをやってる人が怒るのも無理ないでしょう。
アニメだけで判断するな、と言いたくもなるというもの。

しかしここまで書いて分かる部分がひとつあります。
面白くするならカット出来る部分があんまり無いんですよね。


手の込んだゲーム演出の使い過ぎって手抜き?

P4Aでもゲーム演出は使われておりましたし、
ダンガンロンパでもたくさん使われておりました。

ただスピーディーなP4Aの演出と違って、
ダンガンロンパの演出はテンポを悪くしているものが多くある印象もあります。

これはひとえにゲームの流れとして、
プレイヤーの入力→判定演出→ストーリー
という感じでプレイヤーの対応との区切りとして使ってるものを
アニメでそのまま使ったせいで発生しているのではないでしょうか。

一番酷かったのが閃きアナグラムで、
あれは自分から言葉を打ち抜くから成り立ってるのであって、
ひらがな一文字ずつ自動で出てもシラけるだけでした。
というかアレどうにかならなかったのでしょうか。

尺が足りないだけに、そういう部分こそ
アレンジしろよと言いたくなってしまい、
余計に(特にゲームプレイ者は)悪印象を
持ってしまう要因にもなるかもしれません。


良い所も上げていきたい。

悪い所ばかりあげても仕方ないので、良い所も考えたいと思います。
やはり動いている絵を見れるのが一番大きいですね。
それだけにあんなシーンやこんなシーンも見たいと思う事しきり。
あわよくば上手くアレンジしたシーンがあれば喜んでいたはずです。

OPはモノクマがウネウネ動き期待感を出し、
EDの演出では主人公と死亡した人が追加される演出が
心を揺さぶってきます。

内容はともかく、期待させる要素がてんこ盛りだったわけです。
スタッフも頑張っていたと思わせる部分もありました。
それだけにもう少しなんとかならなかったのか、と思うのも人情。


どうしたら良かったのか?

ゲーム演出をそのまま使ったテンポの悪さもありますが、
一番の問題点はとにかく尺が足りなかったという点でしょう。
この時点で原作再現をするのは無理だったと思わざるを得ません。
ではどうするか、と考えると以下のような感じでしょうか。

  1. 原作再現で途中まで。「俺達の学級裁判はこれからだ!」
  2. 完全オリジナル
  3. 半分オリジナル

1.はそのままの意味です。
ただアニメの出来として中途半端の烙印を押される可能性もあります。
オチが気になる、興味の出た人は買うかもしれません。
ただ、そういう商法だと悪印象を持たれる可能性もあります。
二期があればあるいは……

2.もそのままですね。
もう開き直って完全オリジナル展開をやってしまう。
例えば体験版の展開をそのまま通してしまうなどです。
PSPのみのプレイ者もいることですしスクールモードをやるのもいいかも。
スクールモードは原作再現の部類になりますが。

これなら尺も収まるでしょうし、
上手くやれば新しい人気も取れるかもしれません。
デメリットはどうしてもゲームのストーリーと比較される点ですね。
下手すると黒歴史認定されますし、ハイリスクハイリターンになります。

3.は原作の道筋を通るが、尺に納める為にアレンジしてしまう。
例えば一回の殺人で2~3人殺してしまうといった内容にしたり、
一部の殺人事件自体を無くし、生き残り人数を増やすなどです。
別のカット方法と言い換えることもできます。

これはこれで文句が出そうですが、
内容が内容だけに生き残りが増えるだけ
賛成する人も多く出るかもしれません。


しかし。

本当にそれが出来たのか?と言うと、多分に怪しいでしょう。
スポンサーや作り主であるスパイクからも要望があるでしょうし、
やりたくても、そうそう上手く出来ないのかもしれません。

そう考えるとなるべくしてなったとも言えるのですが……うぐぐ。
最後には2のアニメが示唆されておりましたが、
売り上げが全ての世の中ですし、難しいところじゃないでしょうか。
現状では消滅したとの話も出るくらいですし。

加えて作る側から考えても、
尺から考えても多分無理では……?


エンディングテーマについて

最後にこれについて。
個人的な意見ですが少しだけ。

なんかえらく噛みついてる人がちらほらおりますが、
個人的見解から言ってしまうと使えばいいんじゃないかなと。
現状、様々なメディアで発表の場があるわけですし、
チャンスはどんどん与えるべきだと思います。

気になる点と言えば安く使い捨てされるのは嫌だなあとは思いますが、
その辺はこちらが知りえることでもありませんし。

プロとアマの実力差がどうこうって話があれば
そのうち結果がついてくると思います。

それに選んだのは制作スタッフだし、
そのスタッフがGOサイン出してるのだから、
文句言うなら、選んだスタッフじゃないかな。
スポンサーのゴリ押しの可能性も無きにしもですが、
これもこちらからじゃ分からないですね。

この歌のついて文句を言えるとしたら
声を加工し過ぎて何言ってるんだか分からないという一点くらいじゃないかな。
あれは文句言っていいと思う。

それ以外なら、曲も歌詞も内容にあってるし
悪くないと思うなあ。


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